"> 解明Polka 日蝕ktkr 忍者ブログ
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某歌ロイドにはまった人がちまちま書いているようです。ブログ名で好きCPがわかる罠

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おはこんばんちは、嘘吐きな管理人です。
今日は日蝕でしたねー。管理人はばっちり(?)見ました。
で、写真も撮ってみたのでのっけてみます。いえ、他にも写真を上げる方はたっくさーんいらっしゃると思いますが、管理人の能力の限界的な意味で晒しておきます(ぇ
日蝕の写真。気休めにもならない画質




まあ画像のうpの練習も兼ねてるってことで大目に見てやって下さい。
それにしても画質悪いorz

というわけで続きから自重できなかった日蝕の小ネタSSです。やまなしおちなしいみなし。あ、これじゃや○いか。まあそっち系ではないです。
またしてもぽるかじゃないorz だがそれでいいと思うことにしました(←
なぜかやつらはとっても難産なので、ついつい他に逃げたくなr(殴
というか誰も期待してないんじゃねとか自分に言い訳しつつ。きっとつぎはぽる(ry
ミク視点です。そして、まあほんのちょっぴりぽるか風味ですかね。
小説内の描写は実際に管理人が見たのを基にしています。描写なさすぎ拙すぎですがw
つか前置きぐだぐだ長すぎですね。
そんなんでもよいよいという寛大な心をお持ちの方はつづきからどぞ。



「うっわぁー、すっげえ!」
「月みたいだ-!」
リンとレンののはしゃいだ声がよく響く。
今日は46年に一度の皆既日蝕の観測できる日。太陽と月の軌跡が重なる日。
ここでは部分日蝕にしか見えないけれどね。
それでも、私たち家族は一家揃って(ついでにお隣のがくぽさんも誘って)、その光景を見ている。

キセキが重なる。

今日が来るまで、家の中はちょっとしたお祭り状態だった。

リンとレンははしゃぎっぱなしで、楽しそうにガラスに煤をぬったり、てるてる坊主をたくさん吊るしては今日という日が晴れますようにとお願いしていたし、ルカと私も一緒にやらせてもらった。テンションが高いままの双子を見て、本当に元気だねってルカと笑ったけど、同じノリでこの数日間はしゃいだ私たちも、意外と人の事を言えなかったかもしれない。
お陰で我が家の軒先には、家族全員とがくぽさん、ついでにマスターを模ったてるてる坊主が仲良く並んで、色とりどりに窓辺を彩っている。電子の世界からの祈りが現実の世界に影響を及ぼすなんて、到底考えられないことかもしれないけれど、今日の様子を見ていると、あながち届かないことでもないんじゃないかな、と思えてくる。

ルカもルカで、お隣のがくぽさんも呼ぼうって話にはずっと反対していたくせに、いざ誘いにに行く段階になってお姉ちゃんが行こうとしたら、慌てた顔して自分で誘いに行った。最初からそうやって素直に行けばよかったのにとも思うけど、やっぱり相当楽しみにしていたんだっていうのがよくわかった。

そういえば今日はみんなこの時間には仕事が入っていないんだけれど、これは相当お姉ちゃんとお兄ちゃんで無理して調整してくれたらしい。お姉ちゃんはともかく、お兄ちゃんが私たちのスケジュール調整でどんな活躍をするのか想像もつかない。でも今日になるまでみんなのオフが重なったのを嬉しい偶然だと思っていた私たちよりはよっぽどいいと思うし、お兄ちゃん、仕事になると人が変ったようになるし、意外に顔も広いみたいだから、結構活躍してたのかもしれない。

そうして迎えた今日という日。
私たちはみんな並んで、こうして日蝕を見上げている。
今日は朝から雨の予報で、実際ずっと雨が降っていたから、殆ど諦め気味だったんだけれど、日蝕の前になったらいつの間にか雨はやんでいて、変わらずの曇り空だったんだけれど、薄く雲がかかったお陰で、かえって何の道具もなしに裸眼で日食を見ることができている。
時折雲が薄くなるとちょっと眩しいけれど、雲がかかる様子もまた綺麗だ。
なにより、大したことしてきたわけじゃないけれど、今日までにしてきた準備が報われたんだっていうのが、とても嬉しい。

この電子空間では、外の世界の天気や気候がそのまま再現されている。
大雨の日や風の強い日みたいに天気の悪い日や、真夏のうだるような暑さの中では、恨めしくさえ思うシステムだけど、こういう瞬間はとてもありがたく思う。さっきまでマスターと通信してきたお姉ちゃんによると、マスターも今、おんなじように日蝕を見上げているのだということだった。
見上げる空が違っても、同じ光景を見ているんだと思うと、なんだか無性に嬉しくなった。

日蝕はゆっくり進む。

時折眩しくなって、影の進み具合が分からなくなっても、雲が分厚くなって太陽が隠されてしまっても、私たちは飽きずに空を見上げていた。観察のために用意した煤ガラスを傍らに放ったまま、首が痛くなってくるのも全然気にならなくて。ただこれからも滅多に見られないだろう光景を一瞬でも見逃すのがとってももったいないような気がして、私たちは空から目が離せなかった。
最初は歓声を上げていた双子も、今は黙ってじっと空を見上げている。一瞬視界の端に映した2人の顔は好奇心に満ちているのにどこか真剣で、キラキラと輝く瞳が真っ直ぐに空に向かっていた。

時間はゆっくり進む。

ここの空が映すのは、マスターの住んでいる地域の天気。だから皆既日食にはならなくて、気づけば太陽はもとの形を取り戻しにかかっていた。今度はゆるゆると太っていく光源を、やっぱりじっと見つめていたら、急にリンが口を開いた。

「なんかね、ずっと空見てたら、今のこの瞬間がすっごく大事に思えてきたかも」

「……俺も、そう、思う」

返事を返したのはレンだけだった。けれど、きっとこの場に居る全員がおんなじことを思っているのは、何となくわかった。
そういう不思議な、でも居心地のいい空気の中で、リンとレンの声が代わるがわる通る。

「46年に一度の日に、それぞればらばらに世界に出たあたしたちが、こうしてみんな出会っていて、」

「晴れでもないのに、望んだ光景が、思いがけない形で実現されていて、」

「全員が一緒にこの場で、それを見ていることができて、」

「きっとみんな、今、おんなじことを考えてて、」



『そういう"奇蹟"がここに重なって、今を作ってるんだなって』


重なった声に驚いたのは、私だけじゃなかったようだ。
双子の声を聞いている内に、何となく言葉が口をついて、気が付いたら声が重なっていたんだから、驚きもする。リンもレンもルカも、似たような"驚いた顔"でお互いに顔を見合わせているから、きっと私も同じ顔をしているに違いない。
その輪のいっこ向こうに目をやれば、お姉ちゃんもお兄ちゃんもがくぽさんも、同じ顔で微笑んで、口々にそうね、そうだねと言っている。
何となく、わかる。きっとみんな言わないけれど、同じように思っているんだってこと。

ああ、この瞬間この場所で一緒に過ごすことができて、本当によかった、って。

気が付いたら日蝕は終わっていて、真ん丸な太陽が雲の向こうから鈍い光を放っていた。
次の皆既日食は、また46年後。
その時、私たちが一緒に居るかはわからないし、居られない可能性の方がずっと高いから、また一緒に見ようね、とか、そういう約束はしない。
でもその代わり、日々の奇蹟をかみしめながら、これからを過ごしていける気がして。 


それは、もしかしたら"次"を約束できるよりも、ずっと幸せなことなんじゃないかなって、そう思えた。

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